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科目名 民法要論【MR】 
科目名(英字) Summary of Civil Law 
ナンバリング MPCA33 
年次  
単位数  
期間 前期 
担当者

吉田 悦子(ヨシダ エツコ)




授業のねら
い・概要
民法の中の財産法の基本的構造、諸制度について学習する。
民法財産法(民法第1編から第3編)の内容を通して理解することを目的とする。加えて、これらの学習を通して、法を体系的に習得し、法解釈の基礎や知的財産法を関連して考える力を醸成する。どのように法が構成されているのを体系的に習得し、判例や学説の重要性と位置づけを理解することにより、知的財産諸法を学ぶ上で必要となる基礎力を養う。 
授業計画
テーマ 内容・方法等 予習/復習
第1回 私法入門・民法の構造  法学の基礎知識,民法の基本原則,条文の解釈方法,知的財産法との関係  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第2回 権利の主体・法律行為  権利能力,意思能力,行為能力,制限行為能力者制度, 法律行為の有効性,心裡留保,虚偽表示  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第3回 法律行為:意思表示  第三者の保護,94条2項の類推適用,錯誤、詐欺・強迫  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第4回 法律行為:代理制度  無権代理,表見代理  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第5回 時効  時効制度の概要,取得時効,消滅時効  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第6回 債権総論  債務不履行,債権の保全,債権譲渡,多数当事者の債権・債務関係  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第7回 契約①  契約の種類,売買契約の効力,双務契約における債権の牽連性,同時履行の抗弁権,危険負担  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第8回 契約②,物権法の基礎  契約の解除,契約責任,所有権と占有,物権的請求権 、知的財産権との違い  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第9回 不動産における物権変動  物権変動と対抗要件,不動産登記 、知的財産権の譲渡性  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第10回 動産における物権変動  引渡し,即時取得  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第11回 抵当権  担保物権の性質,抵当権の設定と効力,抵当権の実施、共同抵当  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第12回 質権、法定担保物権  質権,法定担保物権,非典型担保  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第13回 不法行為 (1)  不法行為制度概説,一般不法行為成立の要件(過失・因果関係)  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第14回 不法行為 (2)  一般不法行為の効果(損害賠償)、知的財産権侵害と損害賠償  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
第15回 不法行為 (3), 不当利得,期末テスト  共同不法行為、過失相殺、不当利得の要件効果  講義で取り扱った該当箇所について,精読してとりまとめ,理解の確認をする。加えて,講義で出題する復習課題に取り組み,講義において口頭報告できるように準備する。予習・復習には,おおむね180分の学習が必要となる。 
到達目標
民法財産法のうち,本科目で取り扱う制度趣旨と内容を理解する。法的効果の確保を狙うさまざまな制度を,各制度間の関係を汲みして理解する。基本的な項目は以下の通り。
(1) 民法全体の中での各編の位置付けを取引の構造から理解する。
(2) 各制度の趣旨,法律概念,条文,要件・効果を正確に理解する。
(3) 判例・基本問題を具体的に理解する。
(4) 権利の実効性を図る諸制度を具体的事例にあてはめてイメージできるようになる。
(5). 知的財産法に関連させて考えることができるようになる。 
評価方法
講義で出題する課題等の平常点と最終試験の成績を総合的に評価する。講義で出題する課題は,講義において取扱って解説するので各自よく復習すること。
(平常点50% 試験50%) 
成績評価
基準
法的効果の確保を狙うさまざまな制度を,各制度間の関係を汲みして理解することは本科目の最低修得条件であり,到達目標(1)の習得は欠格条件である。定期試験を通して判断するが,(1)の習得を20点として他の到達目標を下記の基準で総合評価する。
A: 到達目標項目全てを総合して評価すると,90%以上の達成度で実施できている。
B: 到達目標項目全てを総合して評価すると,80%以上90%未満の達成度で実施できている。
C: 到達目標項目全てを総合して評価すると,70%以上80%未満の達成度で実施できている。
D: 到達目標項目全てを総合して評価すると,60%以上70%未満の達成度で実施できている。
F: 上記以外。 
教科書
書名 著者名 出版社名
1. 民法演習サブノート210問(第2版)  沖野眞巳 ほか編  弘文堂 
2. ポケット六法 2024  佐伯 仁志 (編), 大村 敦志 (編), 荒木 尚志 (編)  有斐閣 
3. 2017年に民法の大改正がありましたので、法改正後の六法・教科書を使用してください。できるだけ最新版で学習することをおすすめします。     
参考書
書名 著者名 出版社名
1. 新基本民法シリーズ(1〜6 )  大村 敦志  有斐閣 
2. 民法判例百選1 総則・物権 第8版  潮見 佳男,道垣内 弘人 編  有斐閣 
3. 民法判例百選2 債権 第8版  窪田 充見,森田 宏樹 編  有斐閣 
受講心得
講義には、教科書のほかに、必ず民法全条文掲載の六法を持参すること。これまでに民法の学習経験が無い受講者は、次の入門書のいずれかを読了の上で受講すること。米倉明『プレップ民法』(弘文堂)、木山 泰嗣『弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業』(光文社新書)、伊藤真『伊藤真の民法入門』(日本評論社)。
法的思考を養うためには,各受講者が主体的に学習を進める必要がある。本講義では,広い領域を取り扱うため,十分な予習および復習が必須になることを心得ること。授業後は出題された課題で復習,次の講義時間内に解説をするので,その理解に努め疑問点を解消すること。
本科目は録画メディア授業に対応している。 
オフィス
アワー
毎週木曜日16時00分~16時30分 吉田研究室 
実践的教育