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科目名 知的財産法専門特論Ⅰ【MR】 
科目名(英字) Advanced Study of Intellectual Property Law 1 
ナンバリング MPCA06 
年次 1年次 
単位数
期間 前期 
担当者

五丁 龍志(ゴチョウ タツシ)

藤飯 章弘(フジイ アキヒロ)

吉川 貴士(ヨシカワ タカシ)




授業のねら
い・概要
工業所有権に関する条約および特許法・実用新案法は知財業務の基礎である。知的財産関連条約要論、特許法・実用新案法要論Ⅰ・Ⅱを概ね理解していることを前提として、レジュメおよび事例(検討文)を用いて専門家として高度な知財業務をするに必要なこれらの重要条文およびその解釈等を正確に講義し、複雑な事件に遭遇したとき、適用できる条文等を想定でき、的確に事件処理ができるようにする。

レジュメおよび事例を用いて重要条文とその解釈等を講義する。
講義に先立ち、次回講義の範囲に関する予習資料を授業ポータル(受講者には講義中でお知らせします)経由で入手し、毎回の予習を進めていただきます。復習は、講義ノート、レジュメ、その他配付資料を見直し、各回のポイントを再確認する方法で進めてください。

毎回の授業については、事前にレジメを配布し、その内容を予習してくること(所要時間1~2時間程度)。
また、授業内容を必ず振り返り、理解を深めること(所要時間1~2時間程度)。 
授業計画
テーマ 内容・方法等 予習/復習
第1回 特許・実用新案法1  総則(法目的、定義、補正等)  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・法目的の理解を深めること。 
第2回 特許・実用新案法2  特許要件(新規性、進歩性等)、特許を受ける権利、仮専用実施権、仮通常実施権、職務発明、特許出願等  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・特許を受ける権利の取り扱いと、出願手続の流れを理解すること。 
第3回 特許・実用新案法3  先願、国内優先権、優先権、出願分割、出願変更、審査、出願公開等  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・優先権を理解を深めること。 
第4回 特許・実用新案法4  特許権の設定登録、存続期間、技術的範囲、判定、専用実施権、通常実施権、先使用権、登録の効果、特許権侵害1等  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・特許権の効力、存続期間を中心に理解を深めること。 
第5回 特許・実用新案法5  特許権侵害2、特許料、特許異議の申立て、審判1  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・侵害の態様と民事上の救済手段の理解を深めること。 
第6回 特許・実用新案法6  審判2  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・審判の流れの理解を深めること。 
第7回 特許・実用新案法7  審査前置、一事不再理、再審、審決取消訴訟等  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・拒絶査定不服審判の流れの理解を深めること。 
第8回 特許・実用新案法8  国際特許出願、手数料、刑罰等  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・国際特許出願の特例を中心に理解すること。 
第9回 特許・実用新案法9  実用新案法全般  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・実用新案法の全体の流れ、特徴的規定を理解すること。 
第10回 条約1  パリ条約1  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
パリ条約の目的、保護対象、原則を中心に見直すこと。 
第11回 条約2  パリ条約2  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・優先権の内容について理解すること。 
第12回 条約3  特許協力条約1  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・特許協力条約の大まかな手続の流れを理解すること。 
第13回 条約4  特許協力条約2、国際出願法  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・国際出願時の受理官庁での手続、国際調査、国際予備審査についての理解をすること。 
第14回 条約5  TRIPs協定  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・TRIPS協定の原則を理解すること。
・特許の保護、商標の保護、意匠の保護の理解を深めること。 
第15回 条約6  マドリッド協定議定書  ・事前配信のレジュメ及び事例を読み、ノートにまとめる。(120分程度)
・事例解説で復習しノートにまとめる(180分程度)
・マドリッド協定の議定書による出願の流れを理解すること。 
到達目標
工業所有権に関する条約および特許法・実用新案法の条文並びにその解釈(制度趣旨を含む)を正確に理解しているかを評価する。
(到達レベル 特許法・実用新案法の主要条文の趣旨と概要を説明できる、条約類に関し概要を説明できる) 
評価方法
試験70%、レポート等(中間でのレポート課題・小テスト)30%で5段階評価する。
(評価指標 試験とレポートは主要条文の趣旨とその概要を理解し、事例に適用して適切な判断をしているか) 
成績評価
基準
到達レベルを達成できていない場合には、本単位を取得できない(欠格条件)。
上記総合評価を素点とし、本学の成績評価基準に素点を適用して下記の5段階に評価し、「A」~「D」を合格とする。
 総合点90~100 ・・評価「A」
 総合点80~89 ・・・評価「B」
 総合点70~79 ・・・評価「C」
 総合点60~69 ・・・評価「D」
 総合点0~59  ・・・評価「F」 
教科書
書名 著者名 出版社名
1. レジュメ、事例  原則としてメールで事前配信   
2. 事例解説  原則として印刷物を当日配布   
3. 知的財産権法文集    PATECH企画、発明推進協会他 
参考書
書名 著者名 出版社名
1. 工業所有権法(産業財産権法)逐条解説 第21版  特許庁編  発明推進協会 
受講心得
・事前配布のレジュメは予習に重点をおき、事例は事前に一読し当日配布の事例解説で復習するのが効果的です。
・工業所有権に関する条約・法律・審査基準・重要判決を網羅的かつ正確に理解していないと専門家としての知財実務はできないので問題意識をもって、必ず講義に出席すること。
試験・レポートの内容を踏まえて、適宜理解度にあわせてフィードバックする。

毎回、必ず最新の法文集を持参すること(改正などで条文が古くなったら、最新の条文を入手して最新版を持参すること)。

本科目はメディア授業【MR】対応です。 
オフィス
アワー
吉川貴士:当該授業時間の前後で対応する。
藤飯章弘:当該授業時間の前後で対応する。
五丁龍志
 前期:水曜日2限
 後期:金曜日4限
 場所:1号館10階 五丁研究室
  ( メールでは随時受け付け tatsushi.gocho※oit.ac.jp ※は@に置換 )
 講義の受講相談も随時受け付けます。 
実践的教育
【実践的教育】特許事務所における知的財産実務を経験している教員が担当する。