シラバス参照

科目名 技術標準と知的財産特論【MR】 
科目名(英字) Advanced Study of Technical Standards and Intellectual Property 
ナンバリング MPCD23 
年次 1年次 
単位数
期間 前期 
担当者

村川 一雄(ムラカワ カズオ)




授業のねら
い・概要
 グローバルな世界経済の進展にともない、さまざまな産業分野(通信、電気、化学、医療、農業など)での標準化が加速されており、標準化は国家戦略上、一段と重要なものとなっている。一方、標準化により技術がオープン化され、保有知的財産が安易に実施・侵害され、さらに競合他社の市場参入が増えるとの懸念がある。しかし、標準化を推進することで各国における参入障壁や規制が低減し、また、市場規模が拡大し、さまざまな製品やサービスが安心・安全、安価に調達できるメリットを享受することができる。さらに自社技術や製品・サービスが広く普及する基盤の醸成につながることも大きく期待されている。

 本講義では、標準化機関、標準規格に含まれる標準必須特許(SEP)とそれに係わる訴訟問題、特許ライセンスに係わる特許プールとその課題について理解し、説明できるスキルを修得することを狙う。さらに、複数の具体的な標準化事例を活用し、標準化における重要な戦略やポイントについてチームで議論する演習を行うことで、標準化活動における重要なポイントを理解し、あわせて説明力を養成することを狙う。その他、具体的な標準規格を読解し、あわせて保有特許技術の普及展開に向けた標準化戦略の立案力の醸成を狙う。

本講義はメディア対応授業に該当する。 
授業計画
テーマ 内容・方法等 予習/復習
第1回 ガイダンス  本講義の狙いや目的、取得すべきスキル、講義での課題や評価方法などについて紹介する。  シラバスを確認し関連の調査をすること。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第2回 技術標準団体と標準規格  ISO/IEC/ITUなどの標準化団体とその活動、標準規格の役割についてについて理解し、重要なポイントについて説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第3回 標準必須特許(SEP)とその課題  技術標準に含まれる標準必須特許(SEP)とその課題について理解し、重要なポイントについて説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第4回 IPRポリシーとその課題  標準化規格に含まれる特許に関するIPR宣言書(IPRポリシー)の役割とその課題について理解し、重要なポイントについて説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第5回 特許トプールとその課題  効率的なライセンス交渉の実現手段としての特許プール(パテントプール)と関連する 諸問題について理解し、重要なポイントについて説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第6回 標準化事例研究演習(1)  標準化事例研究(ソニー フェリカ)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第7回 標準化事例研究演習(2)  標準化事例研究(サイバーダイン 生活支援ロボット)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第8回 標準化事例研究演習(3)  標準化事例研究(大成プラス 樹脂接合)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第9回 標準化事例研究演習(4)  標準化事例研究(オリンパス 医療機器)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第10回 標準化事例研究演習(5)  標準化事例研究(サムスンとアップル訴訟)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第11回 標準化事例研究演習(6)  準化事例研究(BOSCH)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第12回 標準化事例研究演習(7)  準化事例研究(テレビ用音声合成)を活用し、標準化を進めるで重要なポイントについて理解し、説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第13回 標準規格の読解演習  具体的な標準規格書(英文)を読解し、そのポイントについて説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第14回 中国標準化戦略とその狙い  国策的に標準化活動を活発化している中国に焦点をあて、中国の標準化戦略とその狙いについて理解し、重要なポイントを説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
第15回 標準化戦略の立案演習  保有特許技術の普及展開を狙った標準化戦略の立案とその意義について理解し、その狙いや効果を説明できる。  配布資料を読み関連の事前調査を行う。また、事後に追加調査を行う。このため、講義の前後に4.5時間以上、予習復習すること。 
到達目標
以下、必要最低限の項目を達成すること。

(1)標準化団体やその活動を理解し、標準規格に含まれる知的財産の役割を理解し、説明できる。
(2)IPRポリシーに関して理解し、その課題について説明できる。
(3)標準化事例研究について調査し、標準化を進める重要性とその課題について理解し、説明できる。
(4)標準化を強化する中国の標準化戦略とその課題について理解し、説明できる。
(5)標準規格の読解や標準化戦略立案において自ら考え、提案することで、標準化の重要ポイントを理解し、説明できる。 
評価方法
講義への参加姿勢や貢献度を踏まえ、平常点15%、事例研究演習85%の割合で総合的に評価する。演習結果について、翌週もしくは最終回までにフィードバックを図り、理解を促進する。 
成績評価
基準
到達目標(1)を達成できていない場合には、本単位を取得できない(欠格条件)。
平常点(授業中の発言などを含む)、演習課題の発表内容や質疑応答を総合して評価する。
総合点 90~100 評価「A」:
総合点 80~89 評価「B」:
総合点 70~79 評価「C」:
総合点 60~69 評価「D」
総合点 0~59 評価「F」
(注)評価の結果は、「A」~「D」を合格、「F」を不合格とする。
上記到達目標の(1)から(5)について理解していることを必要条件とし、さらに事例研究演習での発表や質疑応答を総合的に点数評価する。 
教科書
書名 著者名 出版社名
1. 技術標準と知的財産特論(プリント)     
参考書
書名 著者名 出版社名
1. 技術競争と世界標準  山田 肇  NTT出版 
2. デファクトスタンダード  山田英夫  日本経済新聞社 
3. 知的財産制度とイノベーション  後藤 晃、長岡貞男  東京大学出版会 
4. 情報通信と標準化  淺谷耕一監修  電気通信振興会 
5. 知的財産と標準化戦略  藤野仁三  八塑社 
受講心得
授業では最新の動向を調査し、問題点や課題について討論形式で議論するので積極的に参加すること。

事前に与える課題について調査し発表資料を準備すること。講義での発表・討論結果を基にさらに追加調査し、発表資料を改訂すること。

本科目はメディア授業対応に該当する。
課題の中で誤解等があれば講義中に解説するのでこれを通して理解を深めること。 
オフィス
アワー
講義は、前期の毎週土曜日の3限目とする。なお、質問や相談などは適宜、メールでの対応のほか、水曜日~金曜日の五限目、研究室での個別対応可能である。 
実践的教育
【実践的教育】企業勤務経験の教員が、企業における国内外の標準化活動の経験を踏まえ、標準化の基礎や事例について実践的かつ分かりやすく講義を行う。