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科目名 国際IPビジネス契約特論【MS】 
科目名(英字) Advanced Study of International Intellectual Property Business Contracts 
ナンバリング MPCD22 
年次 2年次 
単位数
期間 後期 
担当者

岡本 清秀(オカモト キヨヒデ)




授業のねら
い・概要
GDP世界第2位の経済大国中国の成長は目覚ましく米国と対峙し、何れGDP世界1となる勢いがある。中国は知財を国家戦略として最も効果的に進めており、技術移転には中国独自の保護的法規制を定めている。国際的なビジネス戦略と一体となった国際知財戦略が経営の成否の鍵となっており、国際ライセンス戦略が要となるが、米国のみならず、中国での戦略対応を避けて通れなくない。
このような情勢にあって、本講座では、企業の知的財産の国際戦略実務業務において必要とされる国際契約の基礎を習得することを目的とし、国際的に展開される様々な最新の知財課題に関する知識を身につけるとともに、知的財産権の活用と守りに関するライセンス戦略と契約に必要な知識と理論を体系的に学び、英語が苦手であっても、実例に即した事業に勝つIP国際契約を学ぶことを狙いとする。
15回の講義においては、「IPビジネス契約特論」修了を前提にして進める。国際ビジネス戦略と一体の知財戦略の重要性を理解し、国際契約の基礎となる欧米と中国を中心とするアジア諸国の契約の基礎知識から技術契約の法規制、特許ライセンス契約の主要条項を、実例を元に習得する。企業の国際知財人財に必修の内容としている。 
授業計画
テーマ 内容・方法等 予習/復習
第1回 企業のグローバル活動と知的財産国際契約ーIPビジネス  日本企業のグローバル経営戦略と一体的に知的財産の国際契約(ライセンス契約等)が戦略的になされる実態を事例を交え概説し、その契約の重要性を理解する。  IPビジネス契約特論の教材を復習した上で授業に臨むこと(3時間)。
授業で使用した教材を復習し、以降も、学んだ事項の現場での重要性を認識すること。(1時間) 
第2回 国際契約の概要–英米法  国際ライセンス契約の実際について基礎的知識を概説すると共に、特にライセンス界のde facto標準としての英米法、契約の背景となる文化の違い、英米法・コモンロー、英米法の特徴を概説し、質疑応答により理解を深め、応用に役立てる。英米契約法に関する基礎知識を判例を参考に解説・討論し、討議を行う。  テーマの関連記事を参考書とウエブページで少なくとも3件は読んだ上で授業に臨むこと(2時間)。
授業で使用した教材を参考書を使って復習。(2時間) 
第3回 知財国際ライセンス契約の概(1)
ー米国、欧州のライセンス法規制 
米国、欧州における技術移転に伴う法規制について、国際ライセンス契約の観点からの対応策を学ぶ。  テーマ関連ニュース記事をウエブページで少なくとも3件は読んだ上で授業に臨むこと(2時間)。
授業で使用した教材を参考書を使って復習。(2時間) 
第4回 知財国際ライセンス契約の概要(2)
ー中国、アジアのライセンス法規制 
中国、その他アジア諸国における技術移転に伴う法規制について、国際ライセンス契約の観点からの対応策を学ぶ。  テーマ関連ニュース記事をウエブページで少なくとも3件は読んだ上で授業に臨むこと(2時間)。
授業で使用した教材を参考書を使って復習。(2時間) 
第5回 国際ライセンス契約の実務(1)
(第1回課題レポート説明) 
契約書の英語表現、国際ライセンス契約書の頭書部、リサイタル部、署名部、及び、国際ライセンス契約書の全体構成と主要条項を契約事例に基づいて解説・討論し、質疑応答により理解を深める。  テーマの関連記事をウエブページ、参考書で少なくとも2件は読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
授業で使用した教材を参考書を使って復習。(3時間) 
第6回 国際ライセンス契約の実務(2)  国際ライセンス契約書の条項を解説し、質疑応答により理解を深める。特に、契約製品、契約特許をはじめ主要な定義条項などについて、国際ライセンス契約例を検討し、理解を深め、応用に役立てる。
。 
教材を復習し、テーマ関連記事を参考書、ウエブページで少なくとも2件は読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
課題レポートの準備(3時間) 
第7回 国際ライセンス契約の実務(3)  国際ライセンス契約書の主要条項を標準的契約書事例を解説し、質疑応答により理解を深める。特に、実施許諾の範囲(Scope of License)、実施対価、実施料・使用料(Royalty)等を中心とした契約書の主要条項を理解する。  中国知財係争記事をウエブページで少なくとも2件は読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
課題レポートの作成(3時間) 
第8回 第1回課題レポート発表・討論
知財ライセンス戦略の事例研究(1) ー知財戦略と事業戦略 
第1回課題レポート発表・討論をする。知財戦略が事業戦略と一体である事を各種事例の研究により理解する。クロスライセンス、差別化技術の独占・囲い込み、知財を利用した成長市場で主導権獲得、他社の攻撃からの防御に必要な知財を保有しない場合の対応、知財の売買等の事例を紹介し、討論を行う  教材を参考書を使って復習し、関連記事をウエブページで少なくとも3件は読んだ上で授業に臨むこと(2時間)。
自己のレポート及び教材を参考書を使って復習。(2時間) 
第9回 知財ライセンス戦略の事例研究(2) ー特許訴訟の傾向と対策  実際の米国での特許侵害訴訟の実例を取り上げて解説し、質疑応答により訴訟戦略につき理解を深める。  教材を参考書を使って復習し、関連記事を参考書、ウエブページで少なくとも3件は読んだ上で授業に臨むこと(2時間)。
教材を参考書を使って復習。(2時間) 
第10回 国際ライセンス契約の実務(4)  国際ライセンス契約書の一般条項を標準的契約書事例を元に解説し、質疑応答により理解を深める。また、パテントマーキングや最恵待遇(Most Favored Licensee)等の特殊な条項についても解説し、さらに、(FRAND)公平・合理的かつ非差別的条件、技術ライセンス契約特有の条項についても触れ、質疑応答により理解を深める。  テーマに関し、教材と参考書を使って予習し、関連記事を参考書、ウエブページで少なくとも3件は読んだ上で授業に臨むこと(2時間)。
教材を参考書を使って復習。(2時間) 
第11回 知的財産国際契約の実務
契約交渉から締結、履行までの管理
(第2回課題レポート提出説明) 
国際ライセンス契約の交渉から契約その後の管理まで、企業の意思決定のメカニズム、交渉の進め方、契約書作成、弁護士等との連携等一連の業務について具体的事例を討論する。契約上のトラブル発生の場合の裁判管轄などの解決方法等についても、国際的知的財産契約の知識と理論の体系的な理解を深める。  講義資料の復習 (2時間)
課題レポートの準備(2時間) 
第12回 国際クロスライセンス契約の実際(1)  IBM社のクロスライセンス契約書事例を参考に、主要な条項を討議し、国際特許クロスライセンス契約書の理解・作成にあたって必要な契約書条項の起案に必要なスキルを習得する。課題レポート及び発表に関する確認も行う。  講義資料の復習 (2時間)
課題レポートの作成(2時間) 
第13回 国際クロスライセンス契約の実際(2)  国際特許クロスライセンス契約書の作成にあたっての留意点を、実際の契約書事例を参考に解説し、討議により理解を深める。包括クロスライセンス契約等の重要性と公表についても触れ、課題レポート作成に必要な情報収集スキルも修得する。  講義資料の復習 (2時間)
課題レポートの作成(2時間) 
第14回 第2回課題レポート発表・討論 (1)
知的財産国際契約の作成・批評、発表と討論 
提出した知的財産国際契約に関する課題レポートの内容について発表し、質疑、討論する。これにより、企業戦略の実現手段としての知的財産国際契約の背景、目的を理解し、その契約の権利・義務、履行の管理などについての実務知識を確実にする。  課題レポートの完成(2時間)
講義資料と自己レポートの復習 (2時間) 
第15回 第2回課題レポート発表・討論 (2)
知的財産国際契約の留意点の総括 
第2回課題レポートの質疑応答等を更に行った上で、前回までの授業で補足すべき契約の留意点について概説し、知的財産国際契約の留意点について質疑、討論をし、理解を深め、知的財産国際ライセンスの在り方について討議をし、知的財産国際契約の留意点の総括を行う。  教材、配付資料の復習(3時間)
授業感想文の提出(1時間) 
到達目標
(1) グローバルなビジネス戦略と一体の国際知財戦略の重要性を理解できる。
(1)企業における国際ライセンスマネジメントの意義を説明できる。
(2)国際知財契約の法律の基礎を習得している。
(2)国際特許実施許諾(クロス)契約の留意点について説明できる。
(2)国際特許係争の対応策について説明できる。
(3)英文特許ライセンス契約を草案できる。
(3)講義中の討議に積極的に参加できる 
評価方法
授業中の発言、討論へ参加などの意欲・関心・態度: 60%
課題レポートの内容と発表での知識・理解・判断・技能: 40% 
成績評価
基準
到達目標(1)を達成できない場合、本単位を取得できない(欠格条件)。
A:到達目標(1)を達成し、到達目標(2)(3)について、90%以上の達成度で達成している。
B:到達目標(1)を達成し、到達目標(2)(3)について、80%以上90%未満の達成度で達成している。
C:到達目標(1)を達成し、到達目標(2)(3)について、70%以上80%未満の達成度で達成している。
D:到達目標(1)を達成し、到達目標(2)(3)について、60%以上70%未満の達成度で達成している。
F:上記以外 
教科書
参考書
書名 著者名 出版社名
1. オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件  小川 紘一  翔泳社 
2. 知財ライセンス契約の法律相談  山上和則 藤川義人編  (株)青林書院 
3. ライセンス契約(ビジネス法務大系)  椙山 敬士、 小川 憲久、平嶋 竜太、 高林 龍  日本評論社 
4. アメリカ契約法(第2編)  樋口範雄  (株)弘文堂 
受講心得
・ IPビジネス特論を受講済であることが望ましい。
・ 英語が読めることが望ましい。
・ 企業間の特許紛争やグローバル企業の製品・サービス・知財戦略に興味があることが望ましい。
・ 提出した課題レポートは発表・討論会の場でフィードバック及び質問を受け付けるので、各自知識・技能の定着を図ること。
・ 本科目の6時限の授業は双方向形式メディア授業に対応する。 
オフィス
アワー
授業日の授業開始前又はEメールで院生の質問に対応する。 
実践的教育