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科目名 知的財産訴訟特論【MR】 
科目名(英字) Advanced Study of Intellectual Property Litigation 
ナンバリング MPCB08 
年次 2年次 
単位数
期間 前期 
担当者

冨宅 恵(フケ メグム)

田中 崇公(タナカ タカヒロ)




授業のねら
い・概要
本講座は,知的財産権侵害訴訟を理解することを目的とする。
知的財産権侵害訴訟は,主に,知的財産各法に規定されている差止請求と民法709条を根拠とする損害賠償請求によって構成されている。これらの請求を行うには,知的財産権侵害論及び損害論の知識が不可欠である。そこで,講義によりこれらを理解してもらう。また,知的財産侵害訴訟は民事訴訟の一つであり,裁判所における民事訴訟は,原告の請求を根拠づける請求の原因に対し,被告が否認・抗弁を行い,原告がさらに再抗弁を行う等によって進められていく。これらについても講義を通じて理解してもらう。
産業財産権は,権利取得後に権利行使を行うことが前提となっているため,出願において将来権利を行使することを想定した手続が不可欠である。
また,著作権は,幅広く,何らの手続を要することなく権利が成立するものであることから,知的財産に関する業務に従事する者であるならば,避けては通れない権利であると思われる。
特に,上記二法に関する訴訟手続を学ぶことにより,知的財産に関する業務に従事する際の一助となる知識を身につけておくことを目的とする。 
授業計画
テーマ 内容・方法等 予習/復習
第1回 知的財産権侵害訴訟の種類  知的財産権とは何か,侵害とは何かについて講義を行い,知的財産権侵害訴訟を理解する。
また,本構においては不正競争行為として間接的に保護される利益,パブリシティ権,知的成果物に関して民法によって保護されるものについても概観する。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第2回 特許侵害訴訟の構造1  特許侵害訴訟の法律効果,当該法律効果が発生するための要件事実について学ぶ。
特許権の法律効果は,将来に渡っての侵害の差止め,過去の侵害に対する損害賠償となる。これらの法律効果を発生させるためには,法律で定められた法律要件が必要になり,かかる法律要件を基礎づける事実が要件事実である。そして,原告は,訴訟において,要件事実について主張を行い,それを裏付ける証拠を提出することになる。
他方,被告は,原告が主張する請求原因を争い,仮に原告が主張する請求原因が認められた場合においても抗弁の存在を主張・立証し,原告の請求が認められないことを主張することになる。
本講義では,上記した特許侵害訴訟の全体構造を理解した上で,原告が請求原因において主張すべき内容,被告が抗弁において主張すべき内容について理解する。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第3回 特許侵害訴訟の構造2  第2回に引き続いて,特許侵害訴訟の全体構造を理解した上で,原告が請求原因において主張すべき内容,被告が抗弁において主張すべき内容について理解する。  各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第4回 特許請求の範囲の解釈1  特許権の権利範囲を隔する「特許発明の技術的範囲」の解釈方法について学ぶ。
特許請求の範囲の解釈の方法については,特許法70条2項に規定されているのみであるが,過去の裁判例によって各種の解釈手法が存在する。公知技術の参酌,出願経過の参酌,均等論がこれに該当するが,本構においては,特許法70条2項及び上記した裁判例によって確立された特許請求の範囲の解釈方法を学ぶ。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第5回 特許請求の範囲の解釈2  「特許発明の技術的範囲」の記載方法に様々な方法が存在するが,それを概観して特許請求の範囲がいかに特定されているかを概観する。
その上で,プロダクト・バイ・プロセス・クレーム,機能的クレームに関する裁判例については学ぶ。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第6回 特許請求の範囲の解釈3  第5回に引き続き特許請求の範囲の解釈について理解を深める。  各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第7回 無効の抗弁1  特許侵害訴訟の多くの事例において,被告から「無効の抗弁」が主張されることになるが,特許法において「無効の抗弁」に関する規定が設けられるに至った経緯,「無効の抗弁」の要件事実について概観する。
また,「無効の抗弁」の主張とともに行われることがある無効審判請求が行われた場合の訴訟手続と審判手続における判断の齟齬,侵害訴訟と訂正との関係についても併せて概観する。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第8回 無効の抗弁2  特許侵害訴訟が係属した場合,訴訟手続における無効の抗弁の主張ととともに無効審判の申立て,審決取消訴訟の提起が行われることが多い。侵害訴訟における「特許発明の技術的範囲」の解釈と審判・取消訴訟における「発明の要旨の認定」との相違を理解した上で,並行する両手続における発明の評価について理解する。  各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第9回 その他の抗弁  原告主張の請求原因が認められる場合に,被告が主張する抗弁については種々のものが考えられるが,比較的多くの事例で主張することが予想される「先使用」の抗弁(特許法79条),「試験・研究のため」の抗弁(特許法69条1項),「消尽」の抗弁について概観する。
上記の各抗弁については,著名な判例,裁判例が存在するところであり,これらの判例,裁判例を検討することにより,上記各抗弁の内容を学ぶ。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第10回 損害論  特許権侵害に基づく損害賠償請求は民法709条に基づくものであり,侵害行為,損害の発生,侵害行為と損害発生との因果関係,侵害者の故意,過失を立証する必要がある。
但し,特許法には,特許権者による立証を容易にすることを目的として,損害額の推定規定(特許法102条)が存在する。
本構においては,これらについて学ぶ。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第11回 著作権侵害訴訟の種類1  著作権に関する訴訟については,著作権,著作隣接権のいずれについても,財産権に関する訴訟と人格権に関する訴訟が存在する。そして,財産権に関する訴訟と人格権に関する訴訟とでは,原告が訴訟において請求する内容が異なる。
本構においては,著作権法を学んでいることを前提に,著作権を概観し,それぞれの権利に応じた訴訟類型について概観する。
また,著作権は,権利取得にあたって何らの手続も経ないことから,多くの事例において著作物性が争われることになるが,多くの訴訟において争われることになる著作物性についても概観する。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第12回 著作権侵害訴訟の種類2  第11回に引き続いて,著作権侵害訴訟の種類について理解を深める。  各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第13回 著作権侵害訴訟の構造1  著作権に関する訴訟は,種々の訴訟類型が存在するが,著作財産権に関する訴訟の構造を概観する。
著作財産権に関する訴訟において,原告は,権利の客体が著作物であること,原告が著作権者であることを主張・立証し,被告がそれを争い,仮に原告の主張が認められるとしても抗弁を主張立証することにより,原告の請求が棄却されることを求める。
本構においては,上記した著作財産権に関する訴訟の構造を概観する。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第14回 著作権侵害訴訟の構造2  第13回に引続き著作権侵害訴訟構造を概観する。
著作財産権に関する訴訟において,原告の主張,被告の反論の内容について概観する。 
各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
第15回 総評  特許権侵害訴訟,著作権侵害訴訟を概要を学ぶことにより,知的財産全般にわたる訴訟手続の理解への端緒をつかんでもらう。  各回の授業においてレジュメを配布しますが,当該レジュメは指定教科書に基づいて作成されています。
レジュメ,指定教科書を確認した上で,疑問点を整理した上で,授業において当該疑問点の解消を行う,授業終了後に疑問点と自分なりの理解を整理するようにしてください。予習・復習時間は,各2時です。 
到達目標
(1)授業への参加と目標達成に向けた意欲
  (a)授業に積極的に参加し,講義内容の理解に努める。
  (b)予習により講義内での理解度を高め,復習により理解の定着を図るとともに,これを深める。
(2)基礎的な理解,考え方の習得
  (a)特許権及び著作権の権利範囲を理解する。
  (b)侵害判断の方法を理解し,侵害の有無を検討できるようになる。
  (c)訴訟手続において主張されることが多い否認,抗弁の内容を理解する。
  (d)特許要件,著作物性を理解し,無効の抗弁,著作物性否認に関する検討ができるようになる。
  (e)判決から,訴訟当事者の主張内容,裁判所の判断が理解できるようになる。 
評価方法
授業において予習での疑問点の解決に向けた積極的な取組みを行っている(60%),期末に提出するレポート(40%)により評価を行う。 
成績評価
基準
到達目標(1)(a)(b)及び(2)(a)(b)を達成できない場合,本単位を取得できない(欠格条件)
A:到達目標(1)(a)(b)及び(2)(a)(b)を達成し,到達目標(2)(c)(d)(e)について90%以上の達成度で達成している。
B:到達目標(1)(a)(b)及び(2)(a)(b)を達成し,到達目標(2)(c)(d)(e)について80%以上90%未満の達成度で達成している。
C:到達目標(1)(a)(b)及び(2)(a)(b)を達成し,到達目標(2)(c)(d)(e)について70%以上80%未満の達成度で達成している。
D:到達目標(1)(a)(b)及び(2)(a)(b)を達成し,到達目標(2)(c)(d)(e)について60%以上70%未満の達成度で達成している。
F:上記以外 
教科書
書名 著者名 出版社名
1. 教官が作成したテキストを配布する     
参考書
書名 著者名 出版社名
1. 「知的財産関係訴訟法」(新・裁判実務体系4)  牧野利秋等編  青林書院 
2. 「著作権関係訴訟法」(新・裁判実務体系22)  牧野利秋外編  青林書院 
3. 特許判例百選  中山信弘等  有斐閣 
4. 著作権判例百選  斎藤博外  有斐閣 
受講心得
知的財産訴訟は,知的財産法と訴訟法の複合応用領域であるから,受講者は知的財産制度と訴訟制度に関する基礎的な知識を予め習得しておくこと。
提出された課題・レポートに関しては、授業内で解説するので、理解に努め、疑問点を解消すること。
本科目は録画形式メディア授業【MR】対応です。 
オフィス
アワー
授業質問については、当該授業時間の前後で対応する。 
実践的教育